もうすぐ新人さんが入ってくる!
- 新人さんが入る前に、チームとして揃えておきたいこと
- 教育が始まる前に、すり合わせておくと楽になるポイント
春が近づくこの時期、「もうすぐ新人さんが入ってくる」そんな話題が医院の中でも増えてくる頃ではないでしょうか?
今日は、新人教育の事前準備の大切さと、『まずはここから始めよう!』の具体的方法をお伝えします。
どうぞ、肩の力を抜いて読んでみてくださいね。
岡村乃里恵歯科衛生士の育成に携わって20年
たくさんの笑顔に出会い、成長の瞬間を見届ける一方で、「新人さんが来る前の準備の時間がいちばん大事だな」と感じる場面にも、何度も立ち会ってきました。
このブログでは、私・岡村が、現場で実際に感じてきたことをまとめています!


① 新人歯科衛生士のスキル差は気にしない
全国には多くの歯科衛生士養成校があり、学校ごとにカリキュラムや実習経験には違いがあります。
例えば「プロービング」でも
- 相互実習を何度も経験している学校
- 数回のみの学校
など、学びの深さはさまざまです。
つまり、資格を持つ新人さんが入職してきたからといって、みなさんが同じレベルの臨床経験を持っているわけではありません。
中途採用者の場合でも同じです。
これまでどんな環境で働き、どんな指導を受けてきたかによって、 それぞれの技術・知識・考え方は大きく変わります
新人さんに対して「思っていたよりできない」、そう感じる場面があったとしても、それは本人の努力不足ではなく、スタート地点が違うだけということも多いのです。
② 新人教育の現場で、こんな“あるある”ありませんか?
- 教える人が日によって変わる
- 先輩ごとに言うことが少しずつ違う
- 見学だけで一日が終わる
- 新人さんが何を覚えればいいのか分からない
- 先輩が「忙しくて教えられない」と感じ始める
- 院長が不安を感じ始める



どれも見覚えのある光景ではないでしょうか?
問題は新人さんの能力だけではありません
この時、新人さんは一生懸命ついていこうとしているのに、「何を目指せばいいのか分からない」状態になっていて、そして先輩もまた、「ちゃんと教えているのに伝わらない」 と感じて始めています。
新人教育の準備がないまま4月を迎えると、医院の中でこのようなことが起こりやすくなるのはなぜでしょうか?
原因は:新人教育の仕組みがないまま業務スタートしてしまっていることにあります


③ “新人教育の仕組みがある医院”ほど、育成が安定
岡村がサポートしている医院でも、毎年新人さんを迎える中で感じることがあります。
新人教育がスムーズに進む医院には、共通点があります。
それは、『教育の仕組みが整っている、もしくは整えようと取り組んでいること』 です。
もちろん、最初から完璧なマニュアルがあるわけではありません。
むしろ、「まだ整備の途中なんです」とおっしゃる医院の方が多いくらいです。
ただ、
- メインテナンスの流れが共有されている
- 判断基準がそろっている(どの状態で何を行うか)
- 基準にできる資料(マニュアルや動画)がある
- 教える順番を決めている
こうした“教えるときの基準”があるかどうかで、 新人さんの様子は大きく変わります
教える基準が何もない状態では、新人さんは毎日「これで合っているのかな」と探りながら過ごします。
一方で、教える基準がそろっている医院では、学ぶ側も教える側も迷いが少なくなり、教育が安定して進みやすくなります。
④ “教えること”は「特別な仕事」ではない
「教えるのは得意な人がやること」、そう感じている方もいるかもしれません。
けれど、私たちは日常の中で、すでにたくさんの“教える”をしています。
- 患者さんに歯周病の説明をする
- ブラッシング指導
- 器具の使い方の共有
実は、私たちの仕事の多くは、「教える」と「教わる」の繰り返しで成り立っています。
ただ、教え方を学ぶ機会はほとんどありません。
だからこそ、新人教育の現場がうまくいかない原因は能力の問題ではなく、準備の問題であることが多いのです。
⑤ 教育準備、何から始めればよいのでしょうか?
教育の準備の初期段階で、岡村がまずおすすめしているのは、「メインテナンスの流れを書き出すこと」です、手書きでもパソコンでもかまいません。
先輩たちが普段行っているメインテナンスを、できるだけ細かく書き出してみてください。
例えば、
- 導入、挨拶
- 問診(前回からの変化、体調、服薬、通院状況)
- 観察ポイント
- 口腔内診査
- 歯周組織検査(何点法かや流れ)
- 出血確認
- 処置内容
- セルフケア指導
- 次回予約の説明
内容を細かく書き出してみると、同じ医院の中でも少しずつやり方が違うことに気づきます。
違いがあること自体は自然なことです。
ですが、教える側の言葉がバラつくと、新人さんは「どれが正しいのか分からない」状態になります。
だからこそ、
『新人教育を始める前にこの流れで教えていこう』という、“新人プログラム”を作ることから始めてみてください


まとめ:新人教育は、4月スタートではありません
- 新人のスタート地点は人それぞれ
- 仕組みがないまま始まると現場が混乱しやすい
- “教育の基準”があると学びが安定する
- 教えることは特別な仕事ではない
- まずはメインテナンスの流れを書き出すことから
教育準備の時間は、少し手間はかかりますが、『教える』がスムーズに進む一番の近道です。
4月を迎える前の今、少しだけ立ち止まって、チームで話し合う時間をつくってみてください。
きっと、教育が始まった現場での“余裕”が変わってきます。
教育準備をしていても、「何を基準に教えればいいのだろう」と迷う場面はきっと出てきます
そんなときに、ひとつの支えとして使っていただきたいツールが、『ラプレッスン 』です。
中でも、ラプレッスン for クリニックには、医院内で共有できるプレイリスト機能があります。
新人さんに見てほしい内容をあらかじめまとめておくことで、「まずはここを見てみようね」と、学びのスタート地点を示すことができます。
教える側にとっては、毎回ゼロから説明しなくてもよくなり、新人さんにとっては、いつでも同じ内容を見返せる安心感につながります。



