・維持様式の違い(スクリュー・セメント・オーバーデンチャー)
・インプラントとMRI撮影
・天然歯との違い(歯根膜・血液供給・コラーゲン線維・炎症の広がり・修復能力)
※考え方や方法は様々あります。この動画でお伝えする内容はラプレッスンで推奨する方法です。
[インプラントの構造]
骨に埋入されるインプラント体(歯根に相当)
アバットメント(コアに相当)
上部構造(歯冠に相当)
ツーピース型とワンピース型がある
[固定方法の種類]
スクリュー固定
・ネジで強固に固定でき、着脱も容易だが、メーカーによりネジが異なる
・クリアランスがなくても選択可能
セメント固定
・審美性が高いが、セメント残存で炎症リスクあり
・スクリュー緩みが分かりにくい
・クリアランスが必要
オーバーデンチャー
・上部構造は清掃が容易だが、維持装置の清掃が難しい
・固定式のブリッジよりは咬合力は劣る
[MRIとの関係]
・マグネット式オーバーデンチャーではキーパーの緩みや移動に注意
・撮影後の違和感は再来院を促す
・頭部MRIではアーチファクト(反射による画像の乱れ)が生じる
・インプラントが埋入されていることを事前申告するよう患者へ指導が必要
[天然歯とインプラントの違い]
歯根膜の有無
・インプラントはセンサーを担う歯根膜がないため感覚が鈍く、過大な咬合力に注意が必要
・過大な咬合力によりオッセオインテグレーション(骨結合)が破壊されやすい
血液供給の違い
・天然歯は歯肉・骨・歯根膜の3方向から血流を受けるが、インプラントは歯肉と骨の2方向のみ
・免疫力が弱く炎症が拡大しやすい
コラーゲン線維の走行
・インプラントは線維が平行に走行するのみで感染が骨に及びやすい
炎症の進行と修復力
・天然歯では炎症は1〜1.5mmで止まるが、インプラントは2倍以上に広がりやすい
・さらに代謝が遅く修復に約3倍以上の時間がかかる
臨床での重要点
・インプラントは「炎症が広がりやすく、進行が早く、治りにくい」ことを理解し、定期的なメンテナンスと患者へのセルフケア指導、早期発見・早期対応が必須