※考え方や方法は様々あります。この動画でお伝えする内容はラプレッスンで推奨する方法です。
【インプラントはとげ?】
・インプラントは生体にとって異物であり、天然歯とは異なる組織的特徴をもつ
・インプラントは「トゲが刺さっている」ような状態で、上皮の連続が途切れ、外界と体内が繋がりやすく感染リスクが高い
【インプラントの安定とは】
①痛み・不快感がない
②感染がない
③動揺がない
④病的な骨吸収がない
⑤機能面、審美面で患者が満足している
これらが揃って初めて「安定したインプラント」といえる
【インプラントのトラブル】
・インプラント周囲炎の発症過程は、まず「インプラント粘膜炎(歯肉の炎症)」から始まり、
放置すると「インプラント周囲炎(骨まで進行)」へと悪化する
・初期段階の粘膜炎で食い止めることが重要で、患者のセルフケアと定期的なメンテナンスが不可欠
・歯肉の発赤・腫脹・出血・浸出液など、わずかな変化に気づく観察力を持つことが周囲炎予防につながる
【健康なインプラント周囲組織 粘膜と骨】
・炎症徴候(腫脹・出血など)がなく、プロービングで出血しない、ポケット深さが前回と変わらないこと
・比較の基準となるのが『ベースライン』
・ベースライン:上部構造装着から最初のプロービング値と、上部構造装着から約1年後のX線写真による骨レベル
・オッセオインテグレーション:骨がインプラント表面に直接結合している状態
・レントゲンで吸収を見た際には、生理的変化か病的かを見極める必要がある
・ソーサライゼーション:上部構造装着後1年以内に1.5〜2mm程度の生理的な辺縁骨の吸収(皿状の骨吸収)
・インプラント周囲炎ではお椀状の骨吸収が起こる
【インプラント周囲粘膜炎と周囲炎】
・どちらも細菌感染が原因だが、粘膜炎は骨吸収を伴わず可逆的。周囲炎は骨吸収を伴い不可逆的
・周囲炎は歯周炎とは異なり、炎症が直接骨に及ぶ点が特徴で進行が早い
・ベースラインが分からない時の周囲炎の指標
①出血や排膿の有無
②PPD6mm以上
③骨レベルが骨内のIP辺縁から3mm以上根尖側にある
【インプラント周囲疾患のリスク因子】
・除去に至る主な原因
①感染(周囲炎)
②過大な咬合力によるディスインテグレーション
③構造破損
・定期的な観察と感染管理、咬合力のコントロールがインプラントを長期的に守る鍵
| 01.インプラントの基礎知識編①-インプラント治療とは?- | |
| 02.-インプラントの基礎知識編② -基本構造 / 天然歯との違い- | |
| 03.インプラントの基礎知識編③-インプラントの正常と異常- | |
| 04.メインテナンスの前に①-メインテナンスの目的とDHの関わり- | |
| 05.メインテナンスの前に② | |
| 06.メインテナンスの前に③ |