超音波スケーリングの5つのポイント
1.チップの選択
2.パワーの設定
3.注水
4.チップの当て方とストローク
5.チップの消耗
※考え方や方法は様々あります。この動画でお伝えする内容はラプレッスンで推奨する方法です。
超音波スケーリングの5つのポイント
1.チップの選択:目的や口腔内の状態に合わせて選択する
・断面の違い:角ばった形状と丸まった形状
形が四角に近いほど除去効果は大きいが歯面も傷つきやすい
・材質:鏡面加工、ダイヤモンド加工、プラスチック加工
・形態:ユニバーサル、プローブ型、ファーケーション用、エッジ付き
2.パワーの設定:目的、ターゲット、チップの種類に合わせて設定する
・使用目的:スケーリング、ルートプレーニング、デブライドメント、イリゲーション
・ターゲット:強固な歯石、歯石、付着性プラーク、浮遊性プラーク
・チップの種類:エッジ付き、ダイヤモンド、径が細いもの、その他
★必ずパワー弱から始めて、徐々に強くする
チップの種類を変更したら必ずパワー調整を行う
3.注水
・注水の効果:チップの冷却、視野の確保、超音波との相乗効果
・超音波との相乗効果:イリゲーション効果、キャビテーション効果、マイクロストリーミング
・注水量:噴霧状→チップの発熱防止
線状→発熱防止+ポケット内洗浄
・サクションの当て方:少し離して歯面に当たった水を吸引する
4.チップの当て方とストローク
・チップの構造と特徴:先端が1番パワーが強い
先端は引っ掻くような動きのため歯面に傷がつきやすい
内面と背面は歯面を叩くような衝撃を与える
・チップの当て方
-チップの側面の先端から1〜2mmを使って作業する
-チップ側面を歯面に対し平行〜15°までの角度
(チップの種類により適正角度が異なるため事前に調べておく)
-フェザータッチ(40〜80g)で当てる
・ストローク:スウィーピングストローク→チップ側面で軽く撫でる動き
タッピングストローク→歯石の上からコツコツ叩いて崩す動き
5.チップの消耗:効果的なスケーリングのために定期的な管理が必要
・1mm消耗で効率が25%下がる
・2mm消耗で効率が50%下がる
・効率が悪い(取れない)事でパワーを上げると振動が大きくなり歯面が傷つく
強く押し上げると振動が抑制されさらに効率が下がる
音や痛みなどの不快感も増す